日本の賃金変動が続くことの現実性


『世界中を1日で移動が可能』先ほど、情報通信の面で、世界は格段に小さくなったと述べましたが、それだけでなく、実際に海外へ移動する交通手段も、21世紀に入り急激に進化しています。前述したエジプト旅行で知りあった75歳くらいのご夫婦が、「エジプトは近いよ。14時間で行けるんだから」といっていたことに、衝撃を受けました。聞けば、「昔は北海道から東京に行くのに、青函連絡船を使って、電車に乗って27時間もかかった。それなのに、今は日本からエジプトに14時問で行けるんだから」というのです。
そのご夫婦は、「君たちの時代は絶対に月に行けるよ」といっていたのですが、確かに、その可能性もあると思わされるほど、国内外を移動するのにかかる時間は、年々短くなっています。テレビで、日帰りでロンドンへ行って帰ってくるという罰ゲームを見たことがありますが、10~20年後には、アジア各国への日帰り出張が当たり前のようになっているでしょう。それどころか、そう遠くないうちに、1日以内で世界のどこへでも行ける時代がやってくるのではないでしょうか。

海外旅行

考えてみると、飛行機の速度をコンコルドと同じくらい、つまり現在の約2倍のスピードで飛べば、到着時間は半分になるのです。コンコルドはコストの問題でなくなりましたが、技術的には可能です。30年前はサンフランシスコはハワイ経由でしか行けなかったのに、今ではすっかり変わっています。
この先も、海外への移動はどんどん便利になるはずです。すると、人や物の移動が激しくなりますから、前に述べた日本の賃金の変動が続くという話も、現実性を帯びてきます。すでに、富裕層の人たちの間で、シンガポールや上海へ移住して日本と行ったり来たりしながらビジネスをしている人が出始めています。国境を越えた不動産取引も盛んになるかもしれません。