交通機関の変化と不動産投資市場


『国内移動は新幹線を選択する』前の項目に続き、交通機関の変化が不動産投資市場にどんな影響を与えるか?を考察してみようと思います。
まず、2010年10月に羽田空港が国際化しましたが、私は今後、国内の飛行機は新幹線に置き換わっていくと考えています。その分、国際化が進み、飛行機といえば海外に行くものになるでしょう。なぜそう思うのかといえば、私は日頃から日本全国を移動しているのですが、最近、色々な所へ行くたびに、陸路での移動が早く、簡単になっていることに驚くからです。たとえば私が5年前に東京から大阪へ出張する場合、4時間程度かかることを見込んで移動していました。

新幹線

①東京駅に向かう駅の「みどりの窓口」に並んで切符を買う。
②改札で買った切符をとおす。
③新大阪から地下鉄に乗って切符を買い、訪問先の会社の最寄り駅で降りる。
④初めての場所のため、地図をみながら右往左往しながら目的地に到着する。

こんな風に時間のロスがいくつもあったため、時間に余裕を持つ必要があったのです。しかし、今は次のような順序で大阪までスーツといけてしまいます。

①東京駅に向かう電車の途中で、携帯電話から新幹線の座席をエクスプレス予約(EX‐IC)する(お金もカードも不要)。
②駅に着いたら改札でICカードをスイカのようにピッと通す(切符も座席表のプリントも出てくる)。
③新大阪を降りたら切符売場には行かず、カードで電車に乗る。
④地下鉄を降りたらスマホのネットのマップを使い、目的地に向かう。

このように、時間のロスがなくなったため、同じ場所へ行くにも以前より30分ほど早く到着できるようになりました。スマホとICカードがあれば、待ち時間がなく、財布さえいらないのです。今は大阪の例を出しましたが、それ以外にも、東京から青森まで新幹線で3時間ちょっとで行ける現実がありますし、もう少しすれば函館も4時間かからずに行けます。2014年に北陸新幹線ができれば、富山や金沢までも2時間半です。そうなると、今まで飛行機に乗っていた人も、新幹線を選択することが増えるのではないでしょうか。
新幹線の有利性は他にも、移動中にインターネットが使えるということがあります。某航空会社の倒産は、空から陸へと移動手段が移りつつある時代の象徴なのかもしれません。

また、先日、アメリカの投資家であるウォーレン・バフェットが、ある鉄道会社を買収したそうです。彼も今後は、鉄道が主流になることを予測しているのではないかと私は見ています。少し先の話ですが、リニアモーターカーが登場すれば、経済にはさらに大きなインパクトがあるはずです。リニアモーターカーに乗ると、東京から名古屋まで40分で到着します。そうなると、東京に本社のある会社は、わざわざ名古屋支店を設ける必要がなくなるかもしれません。すると、名古屋のオフィス需要が低下し、アパート需要にも影響が出るという仮説も成り立ちます。

アメリカ

そんな先のこと、と思った方もいるかもしれませんが、リニアモーターカーは2027年のスタートに向けて工事が進められています。たった10数年後の話ですから、今年買ったアパートがあるなら、リニアモーターカーが走る頃にも、ローンはまだまだ残っているはずです。不動産投資をする際は、そのような未来の街の変化にまで関心を持っておくことが大切であると私は考えています。